店主のこと

《プロフィール》
遠藤 未里  (えんどう みさと)
27歳
日南町の「ときわすれ清水屋」、同 米子店、赤碕店「鳴り石そば」にて働きながらそば打ちを学ぶ。

《Facebook》
https://www.facebook.com/100002931421795

《蕎麦に魅了されたキッカケ》
幼少期から蕎麦が大嫌いで、年越しも1人だけうどんを食べてるような子供だった私が、なぜ今蕎麦職人になっているのか…??
そのキッカケとなったのは、
ある和尚さんとの出会いです。
19歳の頃、友人の紹介でお手伝いをさせていただく事になったお寺の和尚さんが、大の蕎麦好きだったのです。
それまでの私は、
スーパーで買った蕎麦や、食堂の安価な蕎麦しか食べた事がなく、うどんやラーメンと比べて中途半端な食べ物だと思っていました。
ですが、
和尚さんが連れて行ってくださったお蕎麦屋さんは、味も香りも見た目も食感も、全てが違ったんです。美 味 し い!!!
自分は今まで本物の蕎麦を知らなかったんだ…と、約20年間の蕎麦に対する負のイメージが、一気にひっくり返りました。
《蕎麦の魅力》
魅力を全て語ろうとすると果てしない文字数になってしまうので、ここでは3つに絞って簡単にお伝えします。

①蕎麦は面白い!
私が和尚さんに何軒か連れて行っていただいたとき、「黒っぽい蕎麦」「白っぽい蕎麦」「緑がかった蕎麦」に出会いました。
知らないと、何か混ぜてるんじゃないか?って思いますよね。
特に山陰は出雲そばの文化で、黒っぽい蕎麦が一般的なイメージなので、白っぽいと殆ど小麦粉が入ってると勘違いされてしまうとか…。
実は、そば粉だけでこの3色をだせるんです。
出雲そばのように蕎麦の実を殻ごと挽いていけば黒っぽくなり、黒い殻を外して挽けば白っぽくなり、新そばシーズンの刈り立ての蕎麦の実を挽けば緑がかった色になります。
お店によって特徴が全然違うので、是非とも自分の好みの味を探してみてほしいです。それまでに、きっと色んな特徴の蕎麦と出会えるでしょう。

②蕎麦ってカッコいい!
昔の私は、蕎麦って食べ方にルールとかあるし、なんか敷居高いなー…ってイメージを持っていました。
ですが、あれはルールなんかではありませんでした。
職人が心を込めて作った蕎麦を、より美味しく食べる為の知恵であり、一種の技なのです。決まりはなく、独自のアレンジも可能です。
その一連の動作が「粋」だったり、スマートな立ち振る舞いを感じさせるのです。
特に、若い人や女性が粋に蕎麦を食べている姿はカッコいいなと思います。そういう人が少しでも増えるように、魅力を広めていきたいです。

③蕎麦の無限の可能性
私達にとって身近な蕎麦ですが、実はスーパーフードと呼ばれるほど豊富な栄養素が含まれており、近年注目を集めています。
スーパーフードには定義があり、他のスーパーフードでは「アサイー」や「チアシード」などが有名です。
蕎麦が好きな人は長生きする…という言い伝えがあるくらい、疲労回復や精神安定、老化や生活習慣病の予防等に効果があります。
また、美容やダイエットにも効果があり、花粉症にまで効くとか…まさにスーパーフードです!!
一般的な市販の蕎麦は、そば粉を3割以上使用していれば蕎麦と表記できるため、小麦粉の方が多く含まれているものが殆どで、栄養価は期待できません。十割そばなど、そば粉が沢山含まれているものが良いです。
蕎麦は麺以外にも、
そばの実をお米代わりにしたり、そば粉を小麦粉の代わりとして香ばしさを出したり、そば茶として飲料にもなったり、そば殻の枕なんかもありますよね。
このように、様々な活用法がある蕎麦は、無限の可能性を秘めていると言えます。

やはり、全然魅力が語りきれないんで、あとは後々に色んな場面で伝えていきたいと思います!
《伝えたいこと》
私は、21歳の時に蕎麦を通してお店をやりたいという意志を持ち、周りに伝えました。
あれから6年経った今でも、紆余曲折はありましたが、あの頃決めた人生ビジョン、願望、コンセプト等の核は何一つ変わっていません。
動機は「これから人生を歩んでいく為の道標のようなものが欲しかった。」
元々、とても内向的な性格で、自信も無くいつも不安で周りに流されてばかり。自己表現がとても苦手です。
そんな自分に何が出来るのか?
頭の中でやりたいと思ってる事を、とりあえずやってみよう。チャレンジしてみよう。
「やると決める。行動する。」それだけで何かしらの結果は付いてきて、それが経験となります。
自分がどれだけ人の人生に貢献できるか。
今、若くして蕎麦と出会えた事を運命だと思い、ゆとりと呼ばれる世代の女性そば職人として、その生き様を見せたい。
こんな生き方もある。という事を伝え、人生の幅を広げるお手伝いをしたいです。
一期一会のつながりを大切に。。
                                                              遠藤